法定相続人であるのに、相続人になれない場合がありますか(相続人の廃除の場合)。

相続人の廃除とは、遺留分を有する推定相続人(配偶者、子、直系尊属)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人に著しい非行があったときに、被相続人の意思に基づいてその相続人の相続資格を剥奪する制度を言います(民法892条、893条)。

廃除の事由は、①被相続人に対する虐待若しくは重大な侮辱、又は、②著しい非行となります。

尚、廃除制度の目的は、法定相続人から法律で保証された最低限の相続分である遺留分(1042条)を奪うことにあります。
そこで、遺留分のない兄弟姉妹に対しては廃除の請求はできませんが、被相続人が、非行のある兄弟姉妹の相続分を認めない内容の遺言をすれば、廃除と同じ目的を達成できます。

廃除の方法は”生前廃除”と”遺言廃除”の2種類があります。

廃 除 の 方 法
生前廃除 被相続人は、生存中に、推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができます。
遺言廃除 推定相続人廃除の意思表示は遺言ですることもできます。
この場合、遺言執行者(遺言の内容を実現するために選任される人)が家庭裁判所に廃除の申立をすることになります。

廃除は欠格と同じく、被廃除者の子には代襲相続が認められます。

(記事更新日 2026.4.16)

この記事の監修者
弁護士 白川 謙三

弁護士 白川 謙三(大阪弁護士会所属)
大阪・北浜の平野町綜合法律事務所代表
弁護士23年目。相続、遺言、遺産分割、高齢者の財産管理などの解決事例多数。
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